愛猫が自分のしっぽを急になめるようになったら、心配になりませんか?
放置するとエスカレートしてしっぽを噛むこともあるため、やめさせたいです。
- 猫がしっぽを急になめる理由
- しっぽを舐め続けると危険なこと
- ”猫がしっぽをなめる”行動をやめさせる方法
結論からお伝えすると、猫が自分のしっぽをなめる理由のほとんどが、精神的・体の不調によるものです。
『精神面』と『体の不調』は関連性がないように思えるかもしれませんが、2つの理由には共通点があります。
それは、現代のイエネコが抱える問題であるということです。
野生時代の猫と比べて、【自由が制限される生活】や、【ケガや病気に対する免疫力の低下】が考えられます。

猫の専門資格をもつわたしが、【猫がしっぽを急になめる理由とやめさせるための対策】について、分かりやすく解説します。
猫がしっぽを急になめる理由5つ

猫が自分のしっぽを急になめる理由は、以下の5つです。
- 毛づくろいをしているだけ
- 子猫の”おしゃぶり”癖が抜けていない
- ストレスを感じている
- ケガをしている
- ノミ・ダニにより痒い
順番に解説します。
①毛づくろいをしているだけ
しっぽだけを舐め続けるのではなく、毛づくろい(グルーミング)を行っていることが多いです。
毛づくろいであれば、特に気にする必要はありません。
しかし、長時間の毛づくろいは”過剰なグルーミング”と言われ、ストレスによる行動のため、注意が必要です。
②子猫の”おしゃぶり”癖が抜けていない
子猫時代に自分のしっぽや肉球・毛布・飼い主さんの指など、”おしゃぶり”代わりになめていた癖が、成猫になっても抜けきれないことがあります。
自分のしっぽを舐める猫は、生まれてすぐにお母さん猫から離れてしまい、子猫時代に母乳が飲めなかった子に多く見られます。
子猫のとき、お母さん猫のぬくもりを感じた時間が短かったからです。
猫は自分のしっぽをなめることで、お母さん猫に舐めてもらった思い出に浸っています。

”おしゃぶり”しながら前足でフミフミさせるのは、お母さんのお腹を押してお乳を出す仕草です。
愛猫がおしゃぶりする素振りをみせたら、やさしく撫でてあげるなど、お母さん猫のように安心させてあげましょう。
③ストレスを感じている
猫はストレスを感じたとき、過度の毛づくろいをすることがあります。
ストレスによる過度の毛づくろいはしっぽだけでなく、体や手足など、さまざまな部位でみられる現象です。
ずっと舐め続ける状況であれば、やめさせましょう。
↓↓ストレス解消には、蹴りぐるみで思いっきりストレス発散させよう♪↓↓

④ケガをしている
猫は本能的に、自分の体にケガや痛みがある場合、なめて治そうとします。
猫のザラザラした舌で傷口をなめると、細菌感染や傷が悪化する可能性があるため、やめさせましょう。

猫は、体の不良を隠すのが上手です。
見逃しやすい分、毎日の健康チェックが大切になります‼
⑤ノミ・ダニにより痒い
猫のしっぽの毛にノミ・ダニが付着すると、なめることがあります。
付着したノミやダニがしっぽに炎症を起こし、痒みが発生するためです。
しっぽだけではなく、体の毛全体に寄生した可能性も高いため、動物病院で治療することをおすすめします。

獣医にお伺いしたところ、市販の薬のほとんどは、効果がないものが多いそうです。
値段もほとんど変わらないため、専門家のいる動物病院で、しっかり治しましょう。
猫がしっぽをずっと舐めていると危険なことも

猫がしっぽをずっと舐めていると、だんだんエスカレートすることがあります。
放置すると危険なことは、以下の2つです。
- 自分の尻尾を噛む
- 同じ行動を繰り返す【常同障害】
順番に解説します。
①自分の尻尾を噛むことがあれば注意!
過度のストレスを感じると、尻尾の先端を噛むことがあります。
尻尾の先端を噛み続けると、出血したり嚙みちぎったりすることがあるため、危険です。
何度も噛むようであれば、炎症や病気が隠れている可能性もあります。
一度、皮膚や毛・ボディチェックなどを行い、健康状態を確認しましょう。
②同じ行動を繰り返す【常同障害】かも
もしかしたら、猫が同じような行動を繰り返すことを、常同行動かもしれません。
ストレス(不安・不満・痛みなど)を感じて尻尾の先端を噛んだり、自分の尻尾でじゃれたりする行動などが【常同障害】にあたります。
他にも、次のような症状が見られたら、注意してください。
- 毛づくろいで自分の毛を噛む→脱毛がみられる
- 布繊維(毛布など)や食べもの以外のものをなめる・食べる
- 自分の尻尾で追いかける・尻尾の先端を噛む
- 皮膚・筋肉のけいれんがみられる

常同行動を放置し、自分を傷つける行為に発展すると、【常同障害】と呼ばれる病気になります。
気をつけましょう。
猫がしっぽをなめる行動をやめさせるには

猫がしっぽをなめる行動をやめさせるには、ズバリ、他に気を紛らわせることです‼
猫じゃらしやおもちゃを使って遊びに誘ってみたり、ブラッシングしてあげたり、おやつをあげてみたり、いろいろと試してみてください。
↓↓我が家の猫は、ずっとボール転がして遊んでます♪↓↓

通常の毛づくろいをしてるだけなら問題ありませんが、「さっきからずっと舐めているかも」と思ったら、注意を反らせてあげましょう。
まとめ:猫がしっぽをなめても、怒らないでね。

今回は、猫が自分のしっぽを急になめることの原因や対処法について、解説しました。
猫がしっぽをなめる理由は、イエネコならではの理由が多いです。
しかし、しっぽをずっとなめるという行為は、普通ではありません。
もし、あなたの愛猫が自分の尻尾をずっと舐めているのであれば、他に興味を反らすか獣医に相談してみましょう。

コメント
うちの猫たちはマンション暮らし。狭いかっていうと、広くもなく、狭くもない。3頭いて、親子。しかしその内の1頭がしっぽを齧りだした… 長くてきれいなしっぽは見るも無残に…結局手術をして短くしました。それが6月で、今は9月。まだ治っていません。カジリ癖がついてしまい、治りかけるとまた傷に… 家ネコなんで、恐らくストレスかな?と。この1頭だけ一部屋あげてます。以前は親猫も一緒にいましたが、今は殆ど部屋に入りません。カラーを付けている猫を見ると、シャーをします。病院の先生は、傷はほとんどいいけど、心が治っていないとの事。日中は仕事でいませんが、家に帰ったら、殆ど一緒にいます。トイレもご飯も部屋内にして、親猫との接触はなるべくしない様にしていますが、最近はもしかして私が原因?とか思います。なんとかしっぽを齧らせない様にしたいですが、良い案はございますでしょうか?宜しくお願い申し上げます。
MASAYA YAMAKIさん
コメントありがとうございます。
原因がわからず、お辛い毎日を過ごされているとのこと、出来るだけ改善させたいですよね。
いただいた情報を拝見する限り、まず、病院の先生の診断として、
・尻尾には寄生虫などはいなかった
・皮膚などに病気がみられなかった
ということですと、やはり考えられるのはおっしゃるとおり「ストレス」が原因かと思われます。
子猫時代から尻尾の噛み癖があるということだと、遊びの延長で噛み癖がつくこともありますが、伺うかぎりだと成猫になってから突然ということですよね。
また、「去勢・避妊手術が終わっている」と解釈すると、縄張り意識や野生時代の名残が出てきたとも考えにくいです。
となると、わたしからご提案できる改善策として、以下2つあります。
まずは、帰宅されたら”一緒にいる”だけでなく、少しの時間でもいいので一緒に遊んであげてください。日中ずっと独りぼっちの部屋にいるので、ストレスは多少かかっていると思います。
室内には、キャットタワーなど上下運動ができるものがあるとなお、いいですね。
出来るだけストレス発散させてあげることが大事かなと思います。
2つ目は少し荒行なんですが、尻尾に猫の嫌いなニオイ(柑橘系など)を少し塗っておくことです。もちろん、最初は齧ったり舐めたりすると思うので、体に害のないものになります。※「生わさび」を薄めて尻尾につけて、噛み癖が治った例もあります。
これで噛み癖が治ること例もありますので、よろしければお試しなさってください。
まずは、「ストレス発散」ですね。
改善してまた、親猫や他の猫と一緒に暮らせる日が来ますように祈っています。
また何かお困りのことがありましたら、コメント欄にてご連絡お待ちしております。