愛猫がキャットフードをカリカリと噛まずに丸呑みしてるみたいだけど、噛まなくても消化・吸収には問題ないのか知りたい。
出来れば、やめさせる方法も知りたいな。
今回は、このような悩みにお答えします。
猫はもともとフードを噛まずに丸呑みする動物ですが、「消化・吸収は大丈夫かな?」と気になる人も多いでしょう。
実際に丸呑みしたフードは、猫の本質や体の特徴によりに、問題なく消化・吸収が可能です。
「じゃ、問題ないなら全く気にすることもないね」と思うかもしれませんが、丸呑みする食べ方に問題がありました。
食事のとき、注意する点の改善方法も合わせてご紹介しますので、愛猫の食べ方チェックをしていきましょう。
猫が餌を丸呑みして噛まない理由4つ
猫が餌を丸呑みして噛まない理由は、以下の4つです。
- すりつぶすための臼歯がない
- 猫特有の強力な胃の消化液がある
- 他の猫に取られないように早食いする
- フードがおいしすぎて夢中になっている
4つの理由について、カンタンに解説します。
①すりつぶすための臼歯がない
猫の歯は、すりつぶすための臼歯がないため、餌を噛めずに丸飲みしているのです。
肉食動物の猫は、肉を切り裂く切歯や犬歯が発達しています。
永久歯30本のうち16本も歯が鋭くとがっていて、6本ある臼歯も人と違い、すこし尖っているのが特徴です。
そのため、臼歯が食べたものをすりつぶす役割を持たないため、咀嚼(そしゃく)ができません。
食べた物を嚙みつぶすことが出来ないから、丸呑みしています。
臼歯がないかわりに、胃の中にある消化能力が優れているので、丸呑みしても問題なく消化・吸収できます。
ドライフードをカリカリと噛んで食べる猫もいるニャ。
それは、ドライフードが歯にあたっている音で、実際はほとんど噛んでないことが多いみたいだよ。
②猫特有の強力な胃の消化液がある
猫は餌を噛まずに胃の中へ入っても、特有の強力な胃の消化液があるため、丸飲みしても問題ないのです。
猫の胃の中にある胃酸は強い酸性が、丸呑みしたフードでも体に負担がかかることなく、2~3時間かけてゆっくり消化していきます。
酸が強いことで、外部から侵入した異物にたいして殺菌作用の役割もあります。
③他の猫に取られないように早食いする
自分のフードを他の猫に取られないように早く食べることがあり、多頭飼いのおうちでよくみられます。
空腹時に勢いよく早食いすると、吐き戻ししたり消化しきれずに便と一緒に排泄されることも。
食事場所を静かなところへ移動したり、環境を整えてあげると、改善することがあります
④フードがおいしすぎて夢中になっている
人と同じで、猫もフードがおいしすぎるとつい、がっついて食べてしまうようです。
この場合は、しばらくすると落ち着いてくるので、様子を観察しつつ見守りましょう。
猫が餌を丸呑みして噛まないことによる問題点4つ
猫が餌を丸呑みして噛まないことによる問題点は、以下の4つです。
- 早食いによるフードの食べ過ぎ
- 食べ過ぎると肥満になりやすい
- フードが喉に詰まってしまう
- 勢い良く食べて、吐き戻しをする
4つの問題点について、解説します。
①早食いによるフードの食べ過ぎ
早食いすると、満腹中枢が正常に反応しなくなるため、必要以上の量を食べてしまいます。
食べ過ぎは肥満につながりますが、食べ過ぎに関しては飼い主さんの適量管理をすることで、ある程度の改善が可能です。
栄養管理と合わせて、早食い防止できる餌入れを試してみてはいかがでしょうか。
食べにくいけど、健康を保つためには必要だね。
②食べ過ぎると肥満になりやすい
早食いをすると、猫の体内の血糖値が急激にあがります。
血糖値が急激にあがると、血糖値を一定の基準内に保つために「インスリン」がたくさん分泌され、その結果余分な糖を中性脂肪に変えてしまうのです。
インスリンって肥満ホルモンってことだニャ。
そうなの!
だから早食いすると、肥満ホルモンが体内にいっぱいになって、脂肪が蓄積されやすいの。
多頭飼いのおうちでは、他の猫にフードを取られないように、早食いになりがちなので食事時は注意して見守りましょう。
③フードが喉に詰まってしまう
勢いよく丸呑みして食べると、フードが喉に詰まってしまう可能性があります。
のどに詰まると、窒息して呼吸ができなくなることで最悪、命を落とす可能性もあるので注意して!
ゆっくり食べられるように、飼い主さんが工夫しましょう。
丸呑みで食べたあと苦しそうに前足をバタバタさせたり、口の辺りを掻きむしるしぐさを見せたら、のどにフードが詰まっているかもしれません。
急いでフードを取り除いてあげてください。
④勢い良く食べて、吐き戻しをする
勢いよく大量のフードを丸呑みすると、胃がびっくりして吐き戻しをすることがあります。
胃の中にある強力な胃酸によって、少しずつゆっくり消化していくため、大量のフードが一気に入ってくると胃の中に刺激を与えてしまうのです。
私たち人間も、勢いよく食べると、「おぇぇぇ」ってなったことありませんか?
吐き戻しは猫の体に大きな負荷がかかり、体力も消耗するため、できるだけ吐き戻ししないように注意してくださいね。
猫が餌を早食いしない方法4つ
猫が餌を早食いしない方法は、以下の4つです。
- ドライフードの粒がが大きめのものを選ぶ
- 与える回数を増やし、1回分の量を減らす
- 自動給餌器を使用する
- 食べづらい餌入れにする
4つの方法について、カンタンに解説します。
①ドライフードの粒がが大きめのものを選ぶ
小さい粒のドライフードをほとんどの猫が丸呑みするのは、丸呑みできるサイズだからです。
逆に噛んで小さくしないと食べられないような大きさの粒に変えると、噛んで食べるようになるでしょう。
大きめの粒を与えると、急いで食べたくても丸呑みできないから、必死に噛みます。
「ガリガリガリガリ・・・」と、道路工事のような速さで噛んで食べる姿がみられるかも。
②与える回数を増やし、1回分の量を減らす
1日に必要な量を2~4回ほどに分けて、小出しに与えると一気食いをある程度予防することが可能です。
毎日決まった時間に、決まった量を与えると猫も学習し、「ゆっくり食べても取られることがないんだ」と理解します。
多頭飼いのおうちだと、他の猫に取られないニャ?
多頭飼いのおうちでは、食事場所を変えたり、仕切りをつけたりして他の猫に取られないようにする工夫は必要かな。
③自動給餌器を使用する
前項で”毎日決まった時間に・・・”とお伝えしました。
実際はお仕事されていて、急な残業で帰りが遅くなった日は心配ですよね?
自宅にいるけど、忙しくてつい猫の食事時間を忘れてしまいがちな人もいるかもしれません。
そんなときは、”自動給餌器”がおすすめ。
”自動給餌器”を使えば、飼い主さんの手間が減るだけではなく、猫の食事管理ができるのでおすすめです。
コンパクトであれば、場所も取らないですし、私の一押しをご紹介します。↓↓
④食べづらい餌入れにする
餌入れの中に突起があり、その間にドライフードが入った状態だと、勢いよく食べられません。
その原理を利用した餌入れは、多くのメーカーから販売されていますので、ご興味があれば是非。
電子レンジや食洗器に対応していて、フードのあたためや食器の洗浄が簡単にできる商品をご紹介します。
まとめ:猫が餌を丸呑みして噛まない4つの理由と問題点について解説
猫は肉食動物のため、もともと食べたものをすりつぶす歯がありません。
胃の中にある強い胃酸で消化できる体の機能が備わっているため、丸呑みしても問題ないのです。
早食いにならないように、餌入りを食べにくいものに変えたり飼い主さんの工夫が必要になります。
早食いで食べ過ぎると、肥満や病気を発症するリスクが高くなりますので、食事管理はしっかり行いましょう。
丸呑みで噛まないことは体に問題ありませんが、歯石がつきやすくなるため、口内のケアは必要です。
口内ケアについては、こちらの記事で解説しています‼↓↓
コメント