猫を飼うなら保護猫がいいな。
最近、保護猫を譲渡会などで譲り受ける人が増えています。
しかし、保護猫との生活に期待してトライアルを行っても、失敗することがあるようです。
在宅ワークが多くなり、自宅にいる時間が長くなったことで、猫を飼いたい人が増えています。
しかし、猫を飼いたい気持ちとうらはらに、”トライアルに失敗”するケースも多いんだとか。
理由はいくつかありますが、ほとんどが里親(=飼いたい人)の身勝手な考えからでした。
この記事では、猫の専門資格をもつわたしが「保護猫のトライアル失敗だ」と後悔しないため、今までの失敗理由について解説します。
保護猫のトライアルとは
保護猫のトライアルとは、譲渡会などで気に入った猫の里親として、お試しで一緒に生活する”疑似体験”の期間のことです。
1~2週間ほど実際に生活してみて、問題点がないかを譲渡会主催者・里親の双方、確認する大切な期間でもあります。
- 新しい環境に合うか
- (先住猫がいるおうちで)他の猫との相性はいいか
- 里親は引き取った保護猫を大切に可愛がってくれるか
中には、「こんなハズじゃなかった」と後悔する人もいるようです。
そのため、猫にストレスなくすごせるおうちへ…という譲渡会主催者側の見極める期間にもなっています。
保護猫のトライアルを失敗する理由5つ
保護猫のトライアルを失敗する理由は、以下の5つです。
- 先住猫と合わなかった
- 夜泣きがひどくて、近所から苦情がきた
- 家族の誰かが猫アレルギーになった(だった)
- 「なつかない」「こんなハズじゃなかった」と里親から返品された
- 主催者側からの”譲渡不可”
5つの理由について、カンタンに解説します。
①先住猫と合わなかった
保護猫のトライアルに失敗する理由で多いのが、”先住猫との相性が悪かった”です。
猫は縄張りをもつ動物。
先住猫のいるおうちの場合、先住猫の縄張りの中へ入っていくわけですよね?
猫の性格にもよりますが、突然ケンカ(=縄張り争い)を始める…なんてことも、よくあります。
里親であるあなたも、先住猫よりトライアルの保護猫を優先にしてはいけません。
また、小さなお子さんがいるおうちは、お子さんとの相性が悪い場合もトライアル失敗するケースがあるようです。
突然にぎやかな環境に置かれた猫は、ストレスが溜まりやすいため、迎え入れるときは対策を考えましょう。
②夜泣きがひどくて、近所から苦情がきた
猫は環境が変わることにストレスを感じる動物です。
トライアル開始直後は、不安で夜泣きをする猫もいます。
しかも、トライアルした保護猫がまだ去勢避妊手術前だと、発情期には夜通し鳴き続けることも。
猫を飼ったことがない人は、「小さな体から騒音レベルの音なんて出ないんじゃないか」と思うかもしれませんが…。
静寂な中での夜泣きはかなり強烈で、周りに響きます。
特に、集合住宅だと音が伝わりやすいですよね。
近所からの苦情があれば、近隣住人とうまくやっていくため、諦める人もいるんだとか。
夜泣きするときは、保護猫が入ったケージに布をかけて目隠ししたり、防音対策ができるといいですね。
ちなみに、保護猫の夜泣きについては、こちらの記事でも解説しています‼↓↓
保護猫が夜鳴きしたら無視しても大丈夫?困ったときはケージを上手く使おう!
③家族の誰かが猫アレルギーになった(だった)
「いやいや、保護猫をトライアルする前に調べとけよ」
と思う人がいるかもしれませんが、猫に詳しくない人は”猫アレルギー”を知らない人も実際います。
期待に胸膨らませて、保護猫のトライアル開始。
「…クシュン‼」
急に鼻がムズムズしたり、体が痒くなったりして初めて”自分は猫アレルギーなんだ”と気づき、トライアル中止に。
猫にしてみればいい迷惑ですが、こればっかりは仕方がありません。
④「なつかない」「こんなハズじゃなかった」と里親から返品された
”かわいい猫を飼ってみたい”とトライアルを申し込んだものの、猫の行動に「なつかない」「思ってたのと違う」という理由で返品する人がいます。
”相性が悪かった”ではなく、”嫌いになったから返す”と、里親の身勝手な理由。
- 猫が夜泣きしてうるさい
- 壁や家具などで爪を研ぐ
- 家や物を壊されたから嫌になった
- 排泄物が臭うから嫌だ
- なついてくれない
- いうこときいてくれない
- 噛んでくる
- 粗相するから汚れる
猫が知らない環境に不安やストレスを感じるのは仕方がないこと。
わたしからみれば、上記の全項目に対応策が思いつきます。
もちろん、初めて猫を飼う人にはわからないことがあるのも当然。
しかし、わからないこと・不安なことがあれば、トライアル前に主催者へ聞くことだってできるハズです。
そんなことも理解していなくて、猫をモノ扱いする人に、イラっとします‼
猫はモノじゃねーーYO‼(# ゚Д゚)
人間の赤ちゃんも、気に入らないと返品するの?って言いたい。
(個人的には、ブラックリスト作ってほしいぐらい…)
⑤主催者側からの”譲渡不可”
譲渡会などの主催者の人たちは、1匹でも幸せな猫が増えてほしいと願っています。
トライアルに行った保護猫は、ずっとのおうちをみつけて、新しい家族に大切に可愛いがってもらいたい。
そんな思いから、主催者側もトライアルする人をしっかり見極めます。
- 猫がストレスなく生活できる環境が作れているか
- 長時間、猫1匹でお留守番することはないか
- 猫の性格によっては、小さな子供がいないか
- 経済的に一生お世話ができるか
- 里親の家族構成や人柄は猫に合うか
他にもたくさんの項目を準備している主催者もあって、猫が辛い思いをしないよう、判断する情報を集めているんです。
その項目に1つでも当てはまらないことがあれば、主催者側から”譲渡不可です”と言われます。
猫との相性もありますし、一概に里親候補が悪いわけではありません。
しかし、トライアルで保護猫をお迎えするにあたり、最低限の準備は行いましょう。
トライアル失敗で後悔しないための心得3つ
トライアル失敗で後悔しないための心得として、3つあります。
- 猫をお迎えするための準備をする
- 猫のお世話の仕方について知る
- 猫の習性を知っておく
3つの心得について、カンタンに解説します。
猫をお迎えするための準備をする
トライアルで正式なお迎えではありませんが、1~2週間は一緒に生活するわけですから、猫が過ごしやすい環境にします。
猫が生活する上で準備することは、猫の生活用品といくつかの対策です。
猫の生活用品とは、猫が生活する上で最低限必要なものは、こちら↓↓
こんな感じでしょうか。
猫の生活用品を設置するときは、部屋の配置にも注意しましょう。
また、対策が必要なものは代表的なものだと、誤飲防止・脱走防止などがあります。
床に落ちているものを誤飲する恐れがあるので、床に細かなものは置かない(誤飲防止)。
外へ脱走しないように玄関や窓などは開けっ放しにしない(脱走防止)などがあります。
他にも、
- 猫が入りそうな狭い隙間は全てふさぐ
- 電気コードやコンセントから感電しないよう対策する
- 台所付近は特に、床に食材を落とさない
わからないことや不安なことがあれば、主催者の人へ遠慮なく質問してください。
丁寧に教えてもらえます。
猫のお世話のやり方について知る
トライアルでお迎えした保護猫にとっては、頼れるのは里親であるあなただけ。
でも初めて猫を飼う人には、期待と不安が入り混じっている…かもしれません。
わたしも猫を飼い始めたときは同じで、「猫が好きすぎて飼いたいけど、上手にお世話できるんだろうか」と。
その不安な気持ちから猫のお世話のやり方について調べて知ることで、だんだん自信がでてきました。
わたしが経験した中で一番おすすめの方法は、譲渡会主催者の人に聞くことです‼
恥ずかしがらず、「猫のお世話のやり方、1から教えてほしい」と伝えてみましょう。
あなたの熱意があれば、主催者側もしっかり教えてくださると思います。
猫の習性を知っておく
保護猫のトライアルで失敗する原因の中に、イメージと違うことで”里親からの返品”があります。
猫とはどういう動物なのか、しっかり習性を知っておきましょう。
- 猫は夜行性
- 常に爪を研いで狩りできえるように備える
- 環境が変わることでストレスを感じる
- 自分の身を守るため威嚇や噛んだりする
- 新しい環境だと緊張してパニック起こしやすい
- 猫だって動物なんだから、排泄物は臭い
- 好奇心旺盛だと、いたずらも度を超すことがある
まだたくさんありますが、ほんの一例を例をご紹介しました。
猫の習性を事前に知っていれば、対策も考えられますし、もしかしてトライアルを断念するかもしれませんよね。
猫はモノじゃなりません。猫の主張もある程度は尊重できる、心構えが大事です。
まとめ:保護猫のトライアル失敗は…猫が悪いんじゃない!
今回は、保護猫のトライアル失敗する理由について、解説しました。
トライアル失敗は保護猫が悪いわけではなく、里親の都合である場合は多いです。
今回、いろいろと調べていて驚いたのは、「猫がかわいい」思いだけで飼おうとする人の多さ。
「夜泣きがうるさい」
「なついてくれない」
…そりゃ初対面から言うこと聞くハズないでしょ?って思うんですが、猫の習性を知らない人が多いのでしょう。
このサイトでは”飼ってる猫に困ったこと”についての悩みを解決していますが、今後は初めて猫を飼う人に寄り添える情報も発信していこうと考えています。
世界中の猫が幸せになりますように。
コメント