愛猫がトイレに行かないと、ストレスが原因なのか、心配になりませんか?
- 愛猫がなぜトイレに行かないの?
- 猫をお迎えした初日に何をすればいいの?
結論からお話すると、環境に問題があることで不安やストレスを感じていることが多いです。
お迎えした初日までに準備し、猫に最適な環境を作ることで改善されます。
しかし、体調不良や病気が原因で行きたくても行けない場合はありますが、今回は「行けるのに、あえて行かない」原因を探っていきます。
猫は環境の変化を敏感に感じ、ストレスが溜まりやすいので、正しい対策を取っていきましょう。

猫の専門資格をもつわたしが、【猫がトイレに行かないのはストレスなのか、お迎え初日が大事な6つの理由】について、分かりやすく解説しています。
猫をお迎えする初日までに準備すること

猫は繊細な動物のため、環境の変化に不安やストレスが溜まりやすいです。
猫と生活する環境つくりが、この先一緒に暮らしていくうえで、重要となってきます。

お母さんや兄弟と、保護猫の場合でも仲間の猫と、突然離れてしまうのです。
そのため、さみしさを感じる子もいます。
しかし、縁あって、あなたのおうちに来てくれました。
お迎えした猫が「このおうちに来て、幸せだな」と感じられるように、猫にとって居心地のよい環境作りをしましょう。
ストレスのない生活を送ることができれば、トイレ問題やご飯問題の改善が期待されます。

どんな問題でも、猫が不安やストレスが原因で起こることが多いです。
猫がトイレに行かない理由6つ

猫がトイレに行かない理由は、以下の6つです。
- トイレ環境に問題がある
- 別の場所で粗相している
- 不安やストレスを感じている
- 高齢のため、トイレへ入れない
- そもそも水分摂取量が少ない
- 病気が潜んでいる
順番に解説します。
①トイレ環境に問題がある
トイレ環境に問題があると、うんちやおしっこを我慢したり、トイレ以外の場所で粗相してしまうことがあります。
猫はきれい好きな動物で、トイレが汚れていると排泄を嫌がるためです。
粗相するより我慢するほうが深刻な問題で、放置すると、泌尿器系の病気を発症するリスクが高まります。
そのため、猫が自然にトイレへ行けるように、常に清潔で快適なトイレ環境を整えてあげてくださいね。
ちなみに、トイレ環境の変化を嫌がる猫もいます。
引っ越しや部屋の模様替えや、他の猫と一緒の生活が始まるなど、日常生活に変化があった場合もトイレへ行かなくなることがあります。

猫が新しい環境に慣れるまで、時間をかけて見守りましょう。
②別の場所で粗相している
トイレの環境が整っていないと、トイレ以外の別の場所で粗相することがあります。
トイレ環境が悪いと、猫は排泄を嫌がるためです。
我慢することで泌尿器系の病気になりやすいことを考えれば、トイレの粗相は、猫の体調面では問題なさそうに聞こえませんか?
しかし、排泄のニオイが残っていると、”トイレの場所”と誤認してしまい、同じ場所にまた排泄する可能性があるのです。
別の場所で粗相してしまった際は、ニオイが残らないようにしっかり掃除してください。
③不安やストレスを感じている
不安や過度のストレスを感じていると、トイレへ行かないことがあります。
猫は繊細な動物で、環境の変化に敏感なためです。
それぞれ、分かりやすく解説します。
不安
環境の変化を好まない猫にとっては、戸惑うことも多く、不安に感じることでストレスが溜まることがあります。
特に、お迎えした初日は猫にとって周りの環境が変わるため、注意して見守ることが大切です。
先住猫がいる場合は、猫同士の相性も観察してください。

ちなみに、お迎えした猫が子猫だった場合、まだトイレを覚えていないことがあります。
その場合は初日に1度、トイレの場所まで連れて行ってあげましょう。
飼い主さんとのコミュニケーション不足
今まで遊んでくれた飼い主さんが、急に自分をみてくれないと感じると不安になり、ストレスへ発展することがあります。
たとえば、新年度の部署移動で飼い主さんの仕事が増えると、猫と遊ぶ時間が減ってしまうかもしれません。

どんなに忙しくても、毎日10分でもいいから、一緒に遊んであげると、コミュニケーション不足が解消されます。
もし、『我が家の猫がストレス感じてるのかもしれない』と感じたら、下記のリストに当てはまるか、確認してください。
- 突然、手や足を噛んでくる
- 食欲不振で、フードやお水の摂取量が減っている
- ねこじゃらしなどのおもちゃに反応しない
- 寝ている時間が増えた・起きていてもぐったりしている
- 換毛期じゃないのに、抜け毛が多い
- いつも姿を隠そうとする(隠れている)
- 突然鳴いたり、ダッシュしたり異常行動がみられる
普段と違う行動や仕草がみられた場合は、ストレスを疑い、ストレスの元を改善してあげましょう。
④高齢のため、トイレへ入れない
高齢猫になると、トイレに向う途中で粗相してしまったり、トイレまで到着したのにトイレへ入れなかったりすることがあります。
高齢猫には、入口が高すぎて、筋力が低下した足では登れないためです。
猫も高齢になってくると、内臓機能や足腰の筋力が低下します。
トイレに入れない高齢の猫には、以下のような工夫としてあげるとよいでしょう。
- トイレの入り口が低いタイプに変える
- トイレの入り口に入りやすいよう、ステップ台を設置する
このように、高齢猫が自力でトイレまで行き、排泄ができる環境をつくってあげることが大切です。

全て手助けすると、歩かなくなってしまいます。
猫にできることは、どんどんさせましょう。
7歳を過ぎたあたりから高齢期になるため、生活に困ったことがないか、観察する必要があります。
⑤そもそも水分摂取量が少ない
水分摂取量が少ないことで元々、トイレ回数が少ないことも、トイレへ行かない理由になります。
猫の先祖は砂漠で生活していて、普段から水分の摂取量が少なくても生きていける動物だったためです。
トイレの回数が少ないことから、『お水を飲んでいないため、トイレに行かないのは普通』と考えてしまいがちです。
しかし、このように考えてしまうと、病気が隠れていても判断が難しくなります。
実際は、健康そうに見えていても、常に体の内臓器官へ負荷をかけている状態なのです。
極端に水分摂取量が少ない場合は、病気発症のリスクが上がるため、注意してください!!
⑥病気が潜んでいる
猫がトイレに行かないのはストレスではなく、病気が潜んでいる場合もあります。
猫の病気で、膀胱炎や腎臓病など泌尿器系疾患が多いのは、水分摂取量が少ないためです。
猫は水分摂取量が少なくても生きていけますが、体内では常に内臓器官へ負荷がかかっています。

猫の死亡原因1位の【慢性腎不全】は、一度発症すると完治ができない怖い病気です。
最悪、命を落とす可能性もあります。
その他にも、下記のような症状が見られたら注意してください。
- 嘔吐や下痢・便秘
- 食欲不振
- 水分の摂取量が増えた(腎臓病の疑い)
- 元気がない・ぐったりしている
- トイレ以外の場所で粗相する
小さな異変でも、気になることがあれば、動物病院を受診しましょう。
猫がトイレに行かないときにすること7つ

猫がトイレに行かないときにすることは、以下の7つです。
- トイレ環境の問題を解決する
- 不安やストレスの原因をなくす
- 飼い主さんが一緒に遊んであげる
- いつでも水分補給できる環境をつくる
- 子猫の場合:トイレへ連れていき、排泄を手伝う
- おなかのマッサージで腸の動きを活発にする
- 動物病院を受診する
順番に解説します。
①トイレ環境の問題を解決する
トイレ環境の問題を解決してあげると、トイレに行くようになる場合があります。
「あなたの猫のトイレ、清潔で快適な環境になっていますか?」
猫は繊細な動物なため、わずかな汚れや配置などで気に入らないことがあると、トイレを使ってくれません。
トイレ本体のサイズや猫砂の素材など、猫の好みにあったものを見極めることが大切です。

いくつか違う種類の猫砂を用意し、愛猫に選んでもらいましょう。
トイレを使ってくれる環境になるまで、根気強く、猫の好みを探す作業となります。
トイレ環境を整えることは健康面でも重要なため、設置場所も含め、問題解決に取り組みましょう。
②不安やストレスの原因をなくす
不安やストレスの根本的な原因を取り除いてあげることで、トイレに行くようになる場合があります。
トイレに対して不安やストレスを感じていると、トイレへ行かない猫もいるためです。

不安やストレスを感じている原因を調べましょう。
焦らずに、ゆっくり猫のペースに合わせて改善していくことが大切です。
新しく迎え入れた猫の場合だと、おうちに慣れていないだけかもしれません。
その場合、時間をかけてゆっくりと緊張の糸をほぐしてあげると、自然にトイレへ行くようになるでしょう。
③飼い主さんが一緒に遊んであげる
飼い主さんが一緒に遊んであげるようにすると、トイレに行くようになる場合があります。
飼い主さんとのコミュニケーション不足によるストレスの場合は、猫と一緒に遊ぶことで改善できるためです。
飼い主さんの感情や行動を敏感に感じ取っているため、愛猫としっかり向き合う時間を作ってくださいね。
猫の寂しさや、飼い主さんに構ってほしい気持ちがストレスとなるのです。

毎日10分でも、愛情を注ぎ続ければ、愛猫は飼い主さんのことを理解してくれます。
いつでも猫の言うことを聞いてはいけませんが、甘えてきたときぐらいは、思いっきり遊んであげましょう。
④いつでも水分補給できる環境をつくる
水分補給ができる環境つくりをすると、トイレに行くようになる場合があります。
まずは、猫が摂取する適量の水分量を把握し、きちんと飲めているか確認してください。
水分不足だった場合、食事のとき以外でも水分を摂れるように、猫の動線上の場所へ数か所【お水飲み場】を設置してあげましょう。
お水を飲んでくれない場合は、ウェットフードやドライフードをふやかした餌を与えるなど、工夫してくださいね。
⑤子猫の場合:トイレへ連れていき、排泄を手伝う
子猫の場合は、まだ自分でうんちやおしっこができないことがあります。
お母さん猫が育てている場合は、子猫のトイレサインがでると、排泄を促すように手伝うのです。
しかし、保護猫の子猫をおうちにお迎えしたときは、お母さん猫の役を飼い主のあなたが行う必要があります。

子猫がうんちやおしっこが出そうなサインををみたら、そっと抱っこしてトイレまで連れていってあげてくださいね。
⑥おなかのマッサージで腸の動きを活発にする
便秘でうんちが出ないときは、おなかまわりのマッサージをすることで、トイレに行くようになる場合があります。
⑦動物病院を受診する
トイレへ行かないだけではなく、食欲不振や嘔吐・下痢など別の症状がみられる場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。
膀胱炎や腎臓病などの泌尿器系疾患の可能性があるためです。
早期発見できれば、早期治療ができ、健康寿命を延ばす可能性が上がります。

少しでもおかしいな?と感じたら、迷わずに獣医さんに診てもらってくださいね。
まとめ:猫がトイレに行かない理由は、トイレ環境が多かった
この記事では、【猫がトイレに行かないにはストレスなのか?お迎え初日が大事な6つの理由】について解説しました。
猫がトイレへ行かない理由は、トイレ環境にたいして、ストレスになってることが多いです。
トイレに行かないときは、まず不安やストレスが関係していないか確認しましょう。
また、子猫や高齢猫など、年齢によっても”猫がトイレに行かない理由”は変わってきます。
今回ご紹介した内容を参考にしていただき、お迎えした初日までに準備すること、お迎えした後の対策として試してみてください。
もし他の症状(下痢や嘔吐・食欲不振など)がみられる場合は病気を発症している場合がありますので、動物病院を受診することをおすすめします。

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