
野良猫/地域猫が急に来なくなったのはなぜ?
もう3日来ない…心配。
- 野良猫と地域猫の違い
- 野良猫/地域猫が3日来なくなった理由
結論からお伝えすると、野良猫や地域猫が来なくなったのは、保護された・猫の習性による事情がほとんどです。
イエネコと違い、外で暮らす猫にとっては、決してよい環境とは言えません。
野良猫の寿命が短いことからも、過酷な環境下での生活が想像できるのではないでしょうか。
自分の身を守るため、不慮の事故など…さまざまな原因から、いつもの場所から移動を強いられることもあるのです。
今回は、猫の専門資格をもつわたしが、”野良猫や地域猫が来なくなった理由”について解説します。
野良猫と地域猫の違いとは

野良猫と地域猫は、どちらも生活環境は厳しい外で暮らしています。
違う点は、大きくわけて2点です。
- 地域の人たちで餌やトイレ掃除などお世話をしているかどうか
- TNR活動によって、去勢・避妊手術を行っているかどうか
以上2点を行っている猫のことを、地域猫と呼びます。
野良猫/地域猫が3日来なくなった理由12つ

野良猫/地域猫が3日来なくなった理由で考えられるのは、以下の12つです。
- 実は飼い猫だった
- 猫好きな人に飼猫として保護された
- 保護された(個人ボランティアや保健所など)
- 【地域猫】TNR活動で去勢・避妊手術のため一次保護された
- 他の猫との縄張り争いに負けた
- 【野良猫】食料確保のため我が子を追い出した
- オスの子猫が自分の縄張りを見つけに旅立った
- 猫の発情期になった
- 猫の出産のため、安全な場所へ移動した
- 寿命を全うした
- 車にはねられた(事故にあった)
- 悪質な人に連れ去らてしまった
12つの考えられる理由について、分かりやすく解説します。
①実は飼い猫だった
『実は飼い猫だった』なんていう、オチのような話って、結構”あるある”なんですよ‼
家と外を自由に出入りしていて、日中は外へ出かけ、夕方ごろ帰ってくる生活を送る猫がいます。
あなたが野良猫や地域猫と思って接した猫は、ひょっとすると誰かに飼われた猫かもしれません。
夏や冬など外の気温が厳しい時期に、飼い主さんが【外出禁止】すれば、当然外へは出られないため、『急に来ない』『いつもの場所にいない』状態となるのです。
②猫好きな人に飼い猫として保護された
猫好きな人が外で暮らす野良猫(地域猫)をみて、保護するとともに”飼い猫”として家族に迎え入れることがあります。
外での生活だと、
- 病気など体調不良や免疫力の低下があるかもしれない
- 栄養がしっかり取れた食事をしていないかもしれない
- 冬は寒くて、夏は暑いのは、猫にとって辛い環境
生活環境を選んで生まれたわけじゃない野良猫(地域猫)が、1匹でも多く幸せに暮らせるようにとの想いから、保護するのです。
もちろん、地域猫として地域の人たちと協力して面倒を見ている猫もいます。

わたしもその1人で、我が家にいる2匹とも、野良猫だったのを保護し、正式な家族に迎え入れました。(*’▽’*)♪
幸せだな~と感じてくれてればいいのですが…。笑
③保護された(個人ボランティアや保健所など)
劣悪な環境(例えば、廃墟など)で集団生活していたり、明らかな病気・ケガをしている猫は、近所の方からの通報によって保護されることがあります。
わたしの知る限りだと、近所の方もまずは近くのボランティア団体をネットで探して連絡するパターンが多い印象です。
個人のボランティア団体や、引き取り先がなければ保健所で保護することもあります。
しかし、子猫の出産ラッシュ時には、保護団体もパンク状態になるそうで、保護・引き取りを断られることも過去ありました。
そうならないためにも、TNR活動はとっても大事なのです。
保護猫団体については、こちらの記事でも解説しています‼↓↓
保護猫団体が嫌いな人が多いのなぜ?理由は宗教っぽくて怪しい/頭おかしいと思ってる⁉
④【地域猫】TNR活動で去勢・避妊手術のため一次保護された
野良猫だと思っていたら、実は地域猫だった…なんてこともよくあります。
地域猫として育てられた猫は、ある時期になると去勢・避妊手術を行うため捕獲します。
そのため、一次的にいなくなったと思われるのです。
”TNR活動”と呼ばれる活動で、猫の頭数を管理するとともに不幸な猫を1匹でも減らす目的があります。
また、去勢・避妊手術をすることで得られるメリットとしては、
- 発情期の行動が減らせる
- 生殖器関連の病気予防ができる
- 不幸な子猫を減らす
地域のみなさんとボランティア団体が協力して行うことが多いです。
⑤他の猫との縄張り争いに負けた
他の猫との縄張り争いに負けたため、自分の新しい縄張りを求めて移動することがあります。
猫は縄張り意識が強い動物で、特にオス同士は自分の縄張りを守るためケンカすることも多いです。
夜、暗闇から突然、猫の唸り声を聞いた人も多いのではないでしょうか。
餌が豊富にある場所は人気のようで、たえず縄張り争いしては場所を確保しているようです。

オス猫によく傷があるのは、ケンカしたからなんです。
⑥【野良猫】食料確保のため我が子を追い出した
野良猫は餌の確保が難しいため、我が子を自分の縄張りから追い出すこともあります‼
もちろん子猫が自立したタイミングで…です。
生後半年もすれば自立するため、お母さん猫が子供を遠くまで連れてき、そのまま置いてくることがあります。
逆に、餌がある場所を子供に譲り、お母さん猫が別の場所へ移動することもあるようです。
全ては生きるためなので、自然の原理なのでしょう。

地域猫は餌の心配がないので、あまり見られません。
我が家の庭にくる地域猫もずっと来てくれてます。(*’▽’*)♪
⑦オスの子猫が自分の縄張りを見つけに旅立った
オスの子猫は生後半年ぐらいになって自立できるようになると、自分のテリトリー(縄張り)をみつけに旅立つことがあります。
オス猫は特に縄張り意識が強いため、自分の縄張りを作りたいのです。
『お母さん猫や兄弟猫と離れて寂しくないの?』と思われるかもしれませんが、厳しいことをお伝えします。
猫が自立すると、親子や兄弟の概念がなくなります‼
さみしいけど、事実です。

【今日の身内は、明日の敵】という感じでしょうか⁉(ちょっといいすぎ?笑)
⑧猫の発情期になった
猫は年に2~3回の発情期があり、発情期になると異性の猫を追いかけ、知らない場所へ移動しちゃった…ということがあります。
追いかけているときは、夢中になっているので、まわりが見えていないということなのでしょう。
なんだかちょっと、”自由ってすばらしい”と思ってしまいました。
⑨猫の出産のため、安全な場所へ移動した
野良猫や地域猫など、外で生きているお母さん猫は安全な場所で出産するため、いつもいる場所から移動することがあります。
なぜなら、出産時は無防備になるし、生まれてくる子猫はカラスなどに狙われやすいからです。
野良猫や地域猫が出産した子猫が、成猫になる確率が半分もないのは、ご存じでしょうか。
それほど、過酷な環境下で育てていかなければいけないのです。
急に来なくなったり、いつもの場所にいなかったりしたら、危険な場所と思ったからかもしれませんね。

安全な場所で出産・育児を終えるとまた帰ってくる場合もあります。
⑩寿命を全うした
別の場所へ移動したのではなく、寿命を全うしたことも考えられます。
外で暮らす地域猫や野良猫の平均寿命は統計によると、なんと5年未満です‼
危険の多い外での暮らしで、健康面の保障がありません。
猫は可愛がってくれた人から離れる理由は、自分の死にざまをみせたくないと思われていましたが、違います。
猫は”死”に対する概念がありません。
では、なぜ急に来なくなるのか…それは、隠れた場所で体調を整えようとするからです‼
結果的に、隠れた場所でそのまま亡くなり、虹の橋を渡ってしまうのです。
⑪車にはねられた(事故にあった)
車が走っている地域では、人身事故だけではなく、猫の交通事故が発生するのも現実です。
車を運転していると、道路の真ん中あたりで、轢かれた猫を見かけた人も多いのではないでしょうか。
猫は、ビックリすると動けなくなってしまう習性があります。
突然、近づいてくる車に驚いて動けなくなり、車と衝突してしまうのです。
特に夜間では運転席から猫の動きが見えにくいです。
そのため、運転する側も法定速度を守り、注意しながら走行しましょう。
⑫悪質な人に連れ去らてしまった
考えたくありませんが、悪質な人に連れ去らてしまった可能性も考えられます。
思い出したくもありませんが、弱い生き物である猫を捕獲し、虐待や遺棄する事件がありましたね…。
より捕まえやすい子猫を狙っての犯行、許せません‼
そんな人、人間じゃない‼悪魔です‼
ネットでの書き込みでも、
- 「同じ想いを味わえばいいんだ。」
- 「人間のやることじゃない!」
など、ニュースの話題になったため、知ってる人も多いのではないでしょうか。
最近やっと犬猫の虐待にたいする刑罰も出来て、実刑判決になった法案もあり、少しずつ犬猫の命も尊いものと認識されています。
保護猫譲渡の審査に落ちた人が保護するケースも

保護猫を迎え入れたいと考える人は、年々増えています。
嬉しい限りなのですが、実際は保護猫の譲渡に関するクレームがあるのをご存じでしょうか。
考えたら理解はできるのですが、保護猫の譲渡に関する審査基準が厳しすぎる件です。
私もそうですが、一人暮らしの人は、寂しくて犬・猫を飼いたい人が多い傾向にあります。
しかし、審査の中で【一人暮らし(特に男性)はだめ】と条件にしている団体は多いです。
せっかくペットショップではなく、”保護猫”を迎え入れようと思ってくれているのに…。
先ほどもお伝えしましたが、なぜ審査条件が厳しくなったのかは、保護猫団体も猫が幸せな一生を贈れる人に託したいとの想いからです。
そんな中、ふと外にいる野良猫(地域猫)を見かけ、自分に慣れてくれたら保護し、そのまま家族に迎え入れる人がいてもおかしくありません。
実は我が家のノアルも元野良猫でした

わたしも一人暮らしなので、きっと保護猫団体の審査には落ちるでしょう。
しかし現在、2匹の猫と暮らしています。
なぜ一人暮らしのわたしが猫と一緒に暮らせているのかというと、1匹目の黒猫(ノアル)は、実家の庭に迷い込んできた元野良猫だったからです。
まだ生後2~3ヶ月ほどだったでしょうか、片手におさまるぐらいのサイズでした。
(5キロオーバーになった今でもかわいいのですが。(*’▽’*)♪)
即保護し、翌日病院へ連れていき、保護団体へお願いしようと思っていました。
ただ、もともと”大”の猫好きなわたしは、通院する間に情が入り、家族に迎え入れたのです。
そのとき、一応動物病院で事情を説明し、「それなら大丈夫ですね」とお墨付きはいただいてます。

ノアルやモカ(2匹目)が家族になるまでのお話は、また機会があれば♪
いつもの場所にいないのはやっぱり心配

今回は野良猫や地域猫が突然来なくなった12個の理由について、ご紹介しました。
地域によって、他にも細かい事情があるとは思いますが、いつもの場所にいないと心配です。
また、状況がわからない分、不安も大きいと思います。
しかし、外で生きている限り、”急に来ないこともある”と割り切るしかありません。
まとめ:野良猫や地域猫が来なくなっても、安否を祈りたい

今回は、野良猫や地域猫が来なくなったのなぜかについて、解説しました。
野良猫や地域猫が急に来ないと心配ですが、12個の事情で野良猫(地域猫)が急に来なくなることがあります。
室内で生活する飼い猫と違い、外は危険がいっぱいです。
そのため、病気やケガをする可能性も高く、寿命も短い。
ですが、外で自由に行動するため、対策は難しいです。
あなたにできることは、猫の帰りを信じて待つこと…だけのようです。

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