あなたの愛猫がトイレの中でくつろぐ姿や寝る姿を目にしたとき、心配になりませんか?
- なぜ不衛生なトイレでくつろいだり寝たりするの?
- トイレでリラックスするなんて…ストレスや病気だから?
結論からお伝えすると、猫がトイレの中でくつろいだり寝るのは、ストレスや不安を感じている場合がほとんどです。(子猫を除く)
愛猫に最適な環境を作り、コミュニケーションを取っていれば、改善されます。
ただし、病気を発症している場合もあるため、注意は必要です。
トイレの中でくつろいだり寝たりするのは、衛生的にもよくないため、早めにやめさせましょう。
猫の専門資格をもつわたしが、【猫がトイレの中でくつろぐ7つの理由と、5つの対策】についてわかりやすく解説しています。
猫がトイレの中でくつろぐ/寝る理由7つ
猫がトイレの中でくつろぐ/寝る理由は、以下の7つです。
- ストレスが溜まっている
- 病気が潜んでいる
- 安心できる場所がトイレしかなかった
- 狭い場所が好きだから
- 寂しがっている
- 【子猫】実は、トイレだと思っていない
- 【高齢猫】認知症になっていた
7つの理由について、解説します。
①ストレスが溜まっている
日々の生活でストレスが溜まってくると、トイレの中でくつろぐ姿(寝る姿)が見られることがあります。
猫はストレスや不安を感じると、自分のニオイで安心したくなるのです。
自分のニオイがする場所が、トイレだったという結論です。
また、快適な空間が損なわれると不快に思い、ストレスにつながります。
室内の温度は、常に適温に保ってあげましょう。
猫は体温調節が難しい動物なので、室温調節は大切です‼
②病気が潜んでいる
隠れた病気が潜んでいると、トイレの中でくつろぐ姿(寝る姿)が見られることがあります。
病気による体力の低下で、くつろいでいるわけじゃなく、トイレから動けないだけです。
特に猫の死亡原因第一位の”腎不全”になると、排尿回数が増えて体力が落ち、排泄後疲れてそのままトイレで眠ってしまうこともあります。
おしっこの量やトイレでの様子がいつもと違う場合は、病気を疑いましょう。
そのときは、動物病院の受診することを推奨します。
とはいっても、猫がトイレを使うタイミングを24時間365日、見張ってるのは大変ですよね。
しかし、スマホで猫のトイレデータが簡単に確認できて、忙しい飼い主さんでも異変に気付くことができます。
動物病院で説明する材料になることで、誤診を防げると獣医の間で推奨している病院もあるんですよ。
③安心できる場所がトイレしかなかった
安心できる場所がトイレだけだと、トイレの中でくつろぐ姿(寝る姿)が見られることがあります。
猫は、自分のニオイのする場所だと落ち着くのです。
生活環境の変化や、今までくつろいでいた場所がなくなると、トイレが”自分のニオイがする唯一の場所”になったと考えられます。
- 飼い主さんが引っ越しをした
- 部屋の模様替えをした
- 新しい猫を家族に迎えた
猫は、室内で落ち着ける場所がみつからないとき、自分のニオイがするトイレでくつろいでしまうのです。
猫は、生活環境の変化にも敏感に感じます。
トイレ以外で落ち着ける場所を作ってあげるなど、ケアが必要です。
④狭い場所が好きだから
猫は”狭い場所が好き”という理由で、トイレの中でくつろぐ姿(寝る姿)が見られることがあります。
トイレのサイズがちょうど”体がフィットするぐらいの狭い場所”だったのです。
猫は、自分の体がどこかに触れることで安心します。
トイレの内側に猫の体がジャストフィットするサイズのトイレだと、喜んでくつろぐこともあるみたいです。
小さな段ボール箱に入ったりするのも、同じ理由です。
⑤寂しがっている
愛猫が寂しがっていると、トイレの中でくつろぐ姿(寝る姿)が見られることがあります。
寂しい気持ちを、自分のニオイで紛らわせようとしているのです。
飼い主さんに”ツンデレ”なイメージの猫ですが、実は寂しがり屋な一面も持っています。
例えば長時間、飼い主さんが外出すると、寂しさを感じる猫もいます。
- 飼い主さんと会えない時間が長い
- 飼い主さんとコミュニケーション不足
去勢手術済みのオス猫は特に、甘えん坊になる子が多いので、寂しさも感じやすいと言われています。
ちなみに、トイレを選ぶ理由は、『自分(猫)のニオイが一番強い場所』だからです。
ちなみに、子猫によく見られるのは、お母さん猫が恋しいからと言われています。
⑥【子猫】実は、トイレだと思っていない
”実は、トイレだと思っていない”から、トイレの中でくつろぐ姿(寝る姿)が見られることがあります。
子猫によく見られる現象で、『猫砂の入った入れ物がトイレ』ということを、覚えていないのです。
たまたま入っていた猫砂が居心地がいいと、【くつろげる空間=安心できる場所】としてインプットされるようです。
トイレトレーニングが終われば、自然に治ります。
⑦【高齢猫】認知症になっていた
認知症になってしまうと、トイレの中でくつろぐ姿(寝る姿)が見られることがあります。
高齢猫に多く見られる現象で、トイレが排泄場所であることを忘れているのです。
人と同じで、空間認識がわからなくなったり、当たり前の習慣を忘れてしまったりすることがあります。
愛猫が7歳以上であれば認知症も疑われるので、他にもおかしい症状がでていないか、確認しましょう。
猫がトイレの中でくつろぐ/寝る場合の対策5つ
猫がトイレの中でくつろぐ/寝る場合の対策は、以下の5つです。
- 寝てたら移動させる
- 最適な環境に整える
- 一緒に遊ぶ時間を作る
- 【子猫】トイレトレーニングを行う
- 【参考】経過観察をする
5つの対策について、カンタンに解説します。
①寝てたら移動させる
トイレ内でくつろいだり寝ていたら、そっとトイレ外まで移動させてあげましょう。
トイレ内には、細菌感染のリスクがあります。
『せっかく、トイレの中でリラックスしているのに、移動させるとかわいそう。』
移動させてもまたすぐに寝るので、心配しなくても大丈夫です。
根気のいる方法ですが、猫がトイレの中でリラックスする習慣はやめさせたほうがよいです。
できれば、猫が自分からトイレの外に出てくるのがベスト‼
そのために、おやつを使ってトイレ外まで誘導するのもおすすめです。
②最適な環境に整える
室内を猫にとって”快適な環境”に整えてあげましょう。
安心して落ち着ける場所があれば、トイレの中でくつろぐ必要がなくなります。
猫が落ち着けるのは、次のような場所です。
- 人の動線上から外れた場所
- テレビなどにぎやかな音がしない場所
- 猫(自分)のニオイがついたベッドや毛布が置いてある場所
人の目が届かないキャットタワーや、猫の体がちょうど入るぐらいの隠れるスペースも作ってあげましょう。
ちなみに、室内は猫が快適にすごせる温度設定(20~28度)を保ってあげてください。
③一緒に遊ぶ時間を作る
1日10分でもいいので、全力で一緒に遊ぶ時間を作りましょう。
猫は、飼い主とのコミュニケーション不足からストレスが溜まることもあります。
飼い主が長時間外出したり、コミュニケーション不足だと、寂しいと感じる猫もいます。
我が家の猫も、私が忙しいを理由に相手する時間が減ったとき、トイレの中でくつろぎ始めて困っていました。
だけど、私が【寂しさが原因】であることに気づいて、毎日一緒に遊ぶようになってからは治りました。
遊んでくれない”寂しさ”から、ストレスを溜めさせちゃっていたのです。
(のある、ごめんね。)
④【子猫】トイレトレーニングを行う
トイレと認識していない子猫には、”トイレトレーニング”を行いましょう。
トイレトレーニングを正しく行えば、自然に治ることが多いです。
おしっこやうんちをする体制になったら、そっとトイレの中へ連れていき、『おしっこやうんちは、ここでするんだよ』と覚えさせます。
トイレトレーニングも根気がいりますが、焦らず子猫のペースに合わせて付き合っていきましょう。
⑤【参考】経過観察をする
”一時的な不安による引きこもりかもしれない”と感じた場合は、強引にトイレから出さず、しばらく様子を見て経過観察しましょう。
例えば、家族に迎え入れたばかりで、慣れない環境で不安になっているだけかもしれません。
猫が自分でトイレの外へ出てこれば、大丈夫‼
しばらくしてもトイレの外へ出てこない場合は、他の原因も考えられます。
他に気になる症状がないか、猫の表情や状態など観察していきましょう。
まとめ:猫がトイレの中でくつろぐ/寝る姿をみたら、ケアが必要‼
今回は、【猫がトイレの中でくつろぐ/寝る理由はストレス?病気?やめさせる5つの対策】について、解説しました。
猫がトイレの中でくつろいだり寝たりするのは、ストレスや不安を感じている場合がほとんどです。
病気の発症も理由の一つとしてありますが、どんな理由でも、トイレの中でくつろがせてはいけません。
もしトイレの中でくつろぐ姿や寝る姿をみかけたら、他にも異変がないか観察し、衛生面からも早めにやめさせましょう。
環境を整えたり、一緒に遊んでストレス発散させてあげるなど、正しい対策をとれば改善の可能性があがります。
愛猫にとって、室内で快適に過ごせるような環境作りは、とっても大事なのです。
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