譲渡会などから保護猫を譲り受け、飼う人が増えています。
しかし、元は外猫。人馴れしていない猫が多いのも事実です。
そんな人馴れしていない保護猫を、ケージから出すタイミングって難しいですよね。
シャーシャー言いながら出たがる子もいれば、奥に隠れてご飯も食べない子もいるので…。
そこでこの記事では、猫の専門資格をもつわたしが、保護猫を迎え入れたときケージから出すタイミングについて解説します。
保護猫をケージから出すタイミングはいつ?
保護猫をケージから出すタイミングは、猫の性格によって多少変わりますが、基本的には1週間~3週間と言われています。
おうちに迎え入れた初日から触らせてくれる子なら1週間ほど、シャーシャー威嚇してくる子は3週間ほどかかるでしょう。
保護猫をケージから出すタイミングは、
- 人馴れして触れるようになった
- トイレの場所を覚えさせる”トイレトレーニング”が出来た
などが目安になります。
保護猫はまずケージ内の環境に馴らす
おうちに迎え入れたらまず、ケージ内の環境に慣れてもらいましょう。
しばらくの間ケージ内で過ごしてもらい、猫が新しい環境の場所やニオイに馴れるまでゆっくり時間をかけていきます。
猫は警戒心の強い動物です。
新しい環境へ馴れることは難しいですが、猫が自分のペースで安全を確認できるまでそっと見守ります。
ケージに近づくのは、トイレ掃除やご飯のときだけ。
そのときも猫と目を合わせず、ささっと済ませてケージから離れてあげてくださいね。
迎え入れ初日から数日間は、ケージに布をかけて目隠ししてあげると猫も安心します。
ケージ内で慣れてきたら、扉を開けてみる
猫が環境にも慣れ、リラックスしてご飯やトイレをするようになったら、一度ケージの扉をあけましょう。
猫が新しい環境に慣れてきたら、自分からケージ外に出てきます。
縄張り意識が強い動物なので、部屋中を探索してニオイを確認することでしょう。
ケージ扉を開けても出てこないとき…無理やり出してはいけません。
猫が自分から出てくるまで待ってくださいね。
注意点として、ケージ外へ出す前、部屋に危険物がないことを確認してください。
\獣医さん監修/
\猫の生活空間には置かないで‼/
ケージ内でご飯をしっかり食べ、トイレでおしっこやうんちをするようになったら、【人馴れ訓練】も行います。
保護猫の人馴れ訓練方法3つ
環境に慣れたことが確認できたら、飼い主であるあなた:人馴れ訓練に入ります。
人馴れ訓練の方法は、以下の3つです。
- おもちゃで一緒に遊ぶ
- ちゅ~るを与える
- 少しずつ触れ合う
3つの方法について、カンタンに解説します。
①おもちゃで一緒に遊ぶ
まず初めは、適度な距離を保ちながら猫じゃらしなどのおもちゃで一緒に遊びましょう。
保護猫は元々外にいたので、人に遊んでもらったことがありません。
そのため、”おもちゃ”がなんなのかわからないんです。
うちの実家の猫も成猫になってからの保護猫なので、迎え入れた当初はおもちゃや猫じゃらしで遊ぼうとしませんでした。
それでも、反応するまで根気よく遊びに誘ってください。
ただし1点、注意したいのが…
おもちゃに羽・毛(ファー)やその他誤飲する可能性があるものは使わないこと‼
また、猫がおもちゃと認識するまでは誤飲するかもしれないので、一人で遊ばせないようにしましょう。
②ちゅ~るを与える
ちゅーるを直接、与えてみましょう。
うちの猫や実家の猫は保護猫なんですが、なぜかちゅ~るは迎え入れ初日からパクパク食べてくれました。
ちゅ~るって、どんな猫でもスキなんだなと実感した記憶があります。
どんなにシャーシャー言ってても、ちゅ~るを見せるとおとなしく食べ始める。(*’▽’*)ナゼ♪
わたしの経験上、保護猫の人馴れ訓練で一番効果が出やすいと思っています。
それにまだケージ内で過ごしていても、ちゅ~るだったらケージの柵の間から与えられますからね。
飼い主さん=ちゅ~るくれる人として信頼してもらえれば、人馴れ訓練終了も近いです。
最後のほうのちゅ~るって飼い主さんの指に付きませんか?(わたしだけ?笑)
指についたちゅ~るを猫が舐めたら慣れてきた証拠。
少しずつ触れながら様子をみましょう。
③少しずつ触れ合う
保護猫にストレスがかからないよう、少しづつ撫でたりして触れ合ってみましょう。
まず大前提として、保護猫と触れ合うのは、
- おもちゃなどで一緒に遊べる
- ちゅ~る(ご飯)を飼い主の手から食べてくれる
以上のことが出来た上での方法です。
ここまでくると飼い主さんのニオイも覚え、安全な人と認識しています。
しかし、はじめは猫のほうから近づいたきたときだけにしましょう。
猫のペースで、徐々に触れる時間や場所を増やしながら、スキンシップ。
いきなりお腹を触るのはNG‼
理想の触れる順番はありませんが、猫がマッサージされて気持ちがいい部分”耳の付け根”や”あごの下”を軽く触ってあげるのがおすすめです。
人馴れ訓練中にケージから出たがるときの対処法
人馴れの訓練中にケージから出たがるのは、今の環境に不安とストレスがあるためといわれています。
避妊去勢手術前の保護猫だと、発情期には相手を探しにいくため、出たがることも。
今回はケージを出たがるときの対処法についてカンタンに解説します。
保護猫がケージから出たがるときの対処法は、ひたすら無視します。以上‼笑
一瞬、「かわいそう」と思うかもしれませんが、人馴れしていない状態で部屋へ放つほうが危険でかわいそうなんです。
- パニックを起こしてケガをする
- 狭い隙間に入り込んで出てこなくなる
- 危険なものを口にする(誤飲)
- 物を壊す
興奮状態の保護猫は捕まえるのも大変です。
保護猫がケージから出たがらないように、ケージ内で快適に過ごせる空間つくりをしておきましょう。
ケージ内で夜泣きや暴れるようなら、ケージを布で覆い目隠しして様子をみることをおすすめします。
落ち着くまで、そっと見守るしかできないのです。
まとめ:保護猫をケージから出すタイミングまで…耐えるしかない
今回は、”保護猫をケージから出すタイミング”について解説しました。
保護猫を迎え入れたらしばらく、ケージでの生活になります。
この記事では保護猫をケージから出すタイミングについて、目安と迎え入れてから飼い主さんが対応する内容について解説しました。
今まで人と触れ合っていなかった猫(=保護猫)ですから、当然飼い主であるあなたにも慣れていません。
マニュアルどおりに猫が行動してくれないかもしれない。
しかし、保護猫としっかり向き合い、ケージから出すタイミングを見極めてくださいね。
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