「黒猫の目の色の種類で一番多いのが黄色」と聞いたことがある方は、なぜ黄色と言われるのか、真相が気にはなりませんか?
- 黒猫の目の色の種類で多いのは黄色って本当?
- 黒猫の目の色の種類
- 猫の目の色が個体によって違う理由
- 黒猫の目の色が成長で変わる時期
- 黒猫の目の色が変化していく理由
- 病気の疑いがある目の色
この記事では、以下の内容について解説しています。
黒猫の目の色の種類で一番多い色は、90%以上の確率で黄色の【アンバー】です。
黄色い色のアンバーと【ヘーゼル】の2種類が、黒猫の目の色で多く見られます。
2つの瞳の色に共通するのは、メラニン色素細胞の量です。
猫の目の色の種類はメラニン色素細胞の量によって色が変化し、また、遺伝によって個体差が出ます!
黒猫に限らず、猫は生まれ持ったメラニン色素細胞の量によって、目の色の種類が決まります。

猫の専門資格をもつわたしが、”黒猫の目の色”について解説します。
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黒猫の目の色の種類で黄色の【アンバー】が多い理由はメラニン色素

黒猫の目の色で一番多いのは、90%以上の確率で黄色い目の【アンバー】です。
その次に多いのは、黄色と緑色のグラデーションになっている【ヘーゼル】になります。
どちらの瞳の色も、特徴はメラニン色素細胞が多いことです。
メラニン色素細胞を多く持つ理由については、黒猫特有の遺伝子が影響しています。
黒猫特有の遺伝子は、こちらです↓↓
- a(ノンアグーチ):模様を消す、単色(ソリッド)
- B(ブラック):黒(ブラック)
- C(フルカラー):単色(濃淡なし)
- D(ノンダイルート):希釈しない(色を濃くする)
- i(ノンインヒビット):色素沈着(毛の根元が薄くならない)
- o(ノンオレンジ):非オレンジ(伴性遺伝する)
- T(ノンタビー):ノンアグチーノでT因子を消すため、T因子は不明。
- s(ノンアンドホワイト):白い斑を作らない
- w(ノンホワイト):白以外(wの影響を受けない)
すべての遺伝子が揃うと「ブラックソリッド」といって、真っ黒な猫毛になるのです。

1~2個欠けていても、黒猫と呼ばれます。
黒猫の目の色の種類は全部で6色

黒猫の目の色の種類は、以下の6色になります。
- 黄色い目:アンバー
- 黄色と緑のグラデーション:ヘーゼル
- 銅色の目:カッパー
- 緑目:グリーン
- 青い目:ブルー
- 珍しい目:オッドアイ
順番に、分かりやすく解説します。
①黄色い目:アンバー

アンバーはヘーデルよりメラニン色素細胞は多く、緑とカッパーの間に入る色です。
黒猫の目の色は、アンバー(ゴールドアイ・イエローアイ)が一番多くみられます。
イエローアイやゴールドアイ、グリーンのグラデーションなど神秘的な色を持つため、「黒猫は神秘的」なイメージがついたのかもしれませんね。
②黄色と緑のグラデーション:ヘーゼル

ヘーゼルは茶系が強めの緑で、内側が緑・外側が茶色のグラデーションになっています。
メラニン色素細胞の量によって個体差はありますが、緑色の目よりメラニン色素細胞は少しだけ多いです。

我が家の猫『ノアル』もヘーゼルです。
③銅色の目:カッパー

カッパーは、猫の目の色の中で一番メラニン色素細胞が多い色です。
カッパー(銅色)と言われるだけあって、見る角度によっては、茶色・赤色などにみえることもあります。
メラニン色素細胞の役割の1つは、”瞳に傷がつかないように紫外線から守る”ことです。
そのため、日差しを長時間浴びる暖かい地域の猫に多くみられます。

日本も日差しが強い日があり、カッパー色の黒猫が増えました。
しかし、アンバー全体からの確率は、まだ10%ほどです。
④緑目:グリーン

緑は猫の目の色の中で、メラニン色素細胞が特に少ない色です。
緑色に見えるのは、光の波長が多く散乱する、レイリー散乱といわれる現象が起きています。
少しの光で情報を得るために、進化しました。
そのため、少ない光を取り込もうとする【日差しの少ない寒冷地域】の猫に多くみられます。
光の波長よりも小さいサイズの粒子による光の散乱で、青い光の波長が多く散乱する現象のことです。(メラニン色素細胞の量が少ないと、赤い光は吸収されてしまいます。)
(引用:Wikipedia)
⑤青い目:ブルー

青い目はメラニン色素をほとんど持っていない猫に見られ、緑と同じ「レイリー散乱」によって青く見えています。
青い目は、濃さによって「サファイアブルー」「アクア」と言われることもあります。
青色の目は、とても珍しいため、個体数も少ないです。
白猫はメラニン色素をほとんど持っていないため、青い目の猫が多く見られます。
しかし、青色の目をした黒猫は目の病気(白内障・網膜色素変性症など)にかかりやすいことが分かっているため、注意が必要です。

ちなみに、子猫はまだメラニン色素が沈着していないため目の色が青く、子猫時代の目の色のことを、「キトンブルー」といいます。
黒猫の青目については、こちらの記事でまとめています‼↓↓
黒猫の目の色で青目を持つ猫はいる?珍しい種類の色や青い目が生まれる理由を解説
⑥珍しい目:オッドアイ

オッドアイとは、右目と左目で色が違うとても希少な目の色で、どちらか片方が青い目です。
「虹彩異色症」と言われる現象で、片方の目でメラニン色素細胞の生成が抑制されるため、片目だけ青い目になります。
ちなみに、青い目の側は、耳もほとんど聞こえないことが多いです。
また、オッドアイは先天性と後天性にわかれ、白猫の1/4が先天性のオッドアイだとか!
後天性の場合は、事故や病気など、虹彩に刺激を受けることで、オッドアイに目の色が変わりやすいです。

先天性オッドアイは、黒猫にほとんどみられません。
オッドアイの黒猫を見かけたら、後天性と考えるのが自然です。
”幸福な猫”とされているオッドアイについては、こちらの記事『黒猫のお腹の白い毛:エンジェルマークの確率は?』をご覧ください。
猫の目の色が個体によって違うのは、メラニン色素の量が違うから

猫の目の色が個体によって違うのは、メラニン色素の量が違うからです。
猫の目の色は瞳の周りにある虹彩(こうさい)とメラニン色素の量によって決まりますが、個体によって違います。
実際に”猫の目の色”としてみているのは、目から入った光がタペタムで反射して光っている色です。
メラニン色素細胞が少ないと反射した光が青くみえて、多いと黄色くみえます。
角膜と水晶体の間にある薄い膜のことで、目の中心にある瞳孔(どうこう)の大きさを調節して網膜に入る光の量を調節する役割がある。
黒目のまわりの色がついている部分のことで、猫の目の色は虹彩の色をいいます。
引用元:Wikipedia
子猫の時はほとんどが青い目
黒猫に限らず、子猫を保護したときや譲渡会で出会った子猫の目の色は、ほとんど青い目をしています。
理由は、子猫の時期にはまだ体のつくりが未発達で、メラニン色素細胞の沈着が始まっていないためです。

メラニン色素細胞が少ないから、青くみえています。
黒猫の目の色が成長で変わる時期

黒猫の目の色が成長で変わる時期は、子猫が生れて1~2か月を過ぎると、少しずつ目の色が変わっていきます。
| 成長時期 | 目の色 |
|---|---|
| 生後1~2か月ころ | キトンブルー |
| 生後3~5か月ころ | 【アンバー】【ヘーゼル】が多く見られる |
| 生後6か月~ | 本来の目の色が決定 |
1~2か月経つと、メラニン色素細胞が活動を始めるためです。
しかし、生後半年ころにはメラニン色素の量が完全に落ち着くため、本来の色が決まります。
黒猫の目の色が変化していく理由は、”遺伝”だった!

黒猫の目の色が変化していく理由はズバリ、”遺伝”です。
メラニン色素細胞の量は、親猫から遺伝されます。
最終的には、親猫の目の色になることが多いです。
猫の目の色は虹彩から入った光をタペタムで反射させた光の色で、虹彩に含まれているメラニン色素細胞の量により光の色が決まります。
『なぜ、猫の目の色が子猫から大人へ変化するのか?』
理由は、メラニン色素細胞が活動を始め、沈着していく過程は目の色に影響するからです。
生まれたばかりの子猫にはまだ、メラニン色素細胞が沈着していない(=メラニン色素細胞がない)ため、ほとんどの猫の目は青です。
成長して生後半年ぐらいでメラニン色素細胞が沈着してくるため、本来の色に落ちきます。

黒猫は、アンバー・ヘーゼルが多いです。
病気の疑いがある目の色に注意して!

生後半年ぐらいになると、メラニン色素細胞が沈着して目の色が決まるとお伝えしました。
基本的に、最終決定した黒猫の目の色と病気の関係はありません。
しかし、以下のような目の色になったら、病気を疑ってください。
| 黒猫の目の状態 | 疑われる病気 | 主な症状 |
|---|---|---|
| 白く濁っている | 白内障 | 充血 目ヤニ |
| 赤く充血している | 結膜炎 角膜炎 | 充血 傷み |
| 濃い緑色をしている | 緑内障 | 視野が狭くなる (失明の可能性も) |
| 濃い黄色をしている | 黄疸 | 肝臓・胆道の病気を発症 |
少しでも気になる項目があれば、動物病院の受診をおすすめします。
上記のような症状が見られないとしても、子猫なら半年・成猫なら1年ごとに健康診断を受けると安心です。

我が家の猫『ノアル』も、目の検診を受けました。
外部鑑定もしてもらって、詳しいデータを教えてくれる病院もあります。
まとめ:日本の黒猫の目の色で多いのは、【アンバー】と【ヘーゼル】

今回は、”日本の黒猫の目の色の多い色”について、解説しました。
黒猫の目の色の種類で確認されているのは全6色で、その中でも【アンバー】と【ヘーゼル】が圧倒的に多いです。
猫の目の色は、どの毛色でも生まれたときは青(キトンブルー)ですが、生後1~2か月後ぐらいから少しずつ変化して、生後半年ぐらいで本来の色になります。
猫は生まれてから目の色が変わる理由は、メラニン色素細胞の量が変化するためです。
しかし、目の色は遺伝するため、生まれたばかりの子猫でも親猫の目から成猫になったときの色がある程度予想できます。
また、両目で色の違う【オッドアイ】はメラニン色素細胞が少ない猫によくみられるため、黒猫ではほとんどみかけません。
ちなみに、我が家の黒猫は保護した当時(生後3か月ほど?)、すでに【キトンブルー】ではありませんでした。

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\(未成年の飲酒はだめよ‼)/
私は、我が家の猫たちを眺めながら、至福のひと時をすごしてます。(*’▽’*)♪

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