猫の毛が割れてしまって皮膚が見えていたら、心配になりませんか?
- 猫の毛割れが起こるのはどうして?
- 猫に毛割れができたときの治し方は?
結論からお伝えすると、猫の毛割れが起こるのは、老化や健康状態の低下によることが多いです。
体調管理の改善をすれば、ほとんど場合、猫の毛割れを治す効果がみられます。
しかし、猫は体の不調を隠す名人ですので、単純な【猫の寝ぐせ】と考えていると危険です。
病気が隠れている可能性もありますので、スキンシップを取りながら毛割れの原因をつきとめて治していきましょう。
猫の専門資格をもつわたしが、【猫の毛割れが起こる7つの原因と4つの治し方】についてわかりやすく解説しています。
そもそも猫の毛割れとは
よく見られるのが背中の広い部分で、ゴワゴワになった毛が束になり割れているように見えることが、【毛割れ】です。
ひどい状態だと、皮膚が見えてしまうことも。
毛割れは老化現象が主な原因になりますが、体の不調や病気から起きている場合もありますので、しっかり治していきましょう。
猫に毛割れができる7つの原因
猫に毛割れができる原因は、以下の7つです。
- 老化現象
- 食事の栄養状態が悪い
- 皮脂の汚れ
- 口腔内に炎症が起きている
- 腎臓病を発症している
- ストレス
- 乾燥
7つの原因について、解説します。
老化現象
猫が毛割れを発生させる主な原因は、老化によるものです。
高齢になるにつれて毛艶も落ち、毛が細くてパサパサしていきますが、体力の低下によって毛づくろい(セルフグルーミング)をやらなくなります。
また、代謝の働きが低下することで、体内に取り込む栄養の吸収率も下がるのです。
日頃からしっかり水分補給し、適量のたんぱく質が摂取できるフードを与えるなど、毛先まで栄養が届くことがとても重要になってきます。
10歳以上の猫が毛割れを起こしたと原因は、老化と考えましょう。
食事の栄養状態が悪い
肉食動物である猫は、炭水化物中心の食生活ではいけません。
また、肥満になることを恐れてカロリーや油分の少ない食事量にすると、栄養不足になり毛や皮膚の状態が悪くなります。
健康状態の悪い毛は、毛割れを起こしやすいのです。
毛割れの原因が食事の栄養であれば、猫にとって栄養バランスのとれた食事が大事!
猫の体に必要な栄養素を一度に取ることができる優秀なフードをおすすめします。
高品質・天然成分だけで作られたフードは、安全です。
特に獣医さんが推奨していると、更に安心しますね。
皮脂の汚れ
皮膚の毛穴が皮脂で汚れていると、毛割れすることがあります。
そのため、毛づくろいだけではなく、ブラッシングが大切です。
猫はお風呂に入れなくても、皮膚や毛を清潔に保てますが、個体によって体質が違うように皮脂が過剰に分泌される猫もいます。
ブラッシングしても毛割れが見られる場合は、シャンプーで汚れを取ってあげましょう。
「うちの愛猫は、水が嫌いだからお風呂へ入れるのが大変」と考える人が多いかもしれません。
お風呂の水に抵抗がある猫には、シャンプータオルで皮膚と毛を拭いてきれいにする方法もあります。
このシャンプータオルは大判なので、1枚で全身の毛はもちろん、肉球の間までしっかり出来ます。
厚地で破れないところも気に入っているので、おすすめです。
長毛種の猫は皮脂が詰まりやすくて毛割れしやすいから、特に注意が必要だよ。
皮脂の汚れについては、こちらの記事でも解説しています‼↓↓
猫の毛玉がカチカチ(フェルト状)になる原因と予防法3つ!放置すると痛みがでることも
口腔内に炎症が起きている
口の中の炎症の痛みによって、フードや水を摂取しなくなるだけでなく、毛づくろいも出来なることがあります。
猫の口内に炎症ができると、栄養不足・不衛生となり、毛割れができるのです。
炎症が出来てしまうと、歯肉炎などの病気に発展する可能性もあるので、毎日の歯のケアを行いましょう。
腎臓病を発症している
泌尿器系疾患の中でも特に、腎不全を発症し脱水症状がある猫に毛割れができることがあります。
脱水症状は、体内の水分が足りていないので、毛先まで水分が届いていません。
腎臓疾患は、症状が現れるまでに進行していることが多いですが、一度発症すると治すことができない臓器です。
猫の死亡原因で1番多い【慢性腎不全】の症状として、以下の症状が見られる場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。
早期発見する意味でも、定期健診を推奨します。
猫の背中の毛が固まる…ゴワゴワ毛玉になるのは病気?5つの原因と取り方
ストレス
猫はストレスを感じると、毛並みが悪くなることがあります。
毛並みの状態が悪くなることで、毛割れが発生するのです。
乾燥
冬の乾燥した季節によくみられますが、乾燥した皮膚を掻きむしる結果、毛割れを起こすことがあります。
水分不足で体内から乾燥することもありますので、冬の時期はとくにしっかり水分を摂りましょう。
猫に毛割れができたときの治し方5つ
猫に毛割れができたときの治し方は、以下の5つです。
- 高品質の動物性たんぱく質を摂取する
- 毎日ブラッシングをする
- 皮膚を乾燥させない環境作りをする
- ストレスを溜めないようにする
- 動物病院を受診する
5つの治し方について、解説します。
高品質の動物性たんぱく質を摂取する
毛割れの原因が、たんぱく質不足の可能性があるため、高品質の動物性たんぱく質が含まれているフードに切り替えて与えましょう。
キャットフードを購入するときは、成分表をしっかりと確認し、高品質な素材で作られているか確認してください。
特に毛艶に必要な栄養素は、【オメガ3脂肪酸・オメガ6脂肪酸・ビタミンA・ミネラル】です。
動物性たんぱく質をドライフードから摂取する場合は、水も与えましょう。
あなたは、キャットフードの価格がどのように決まるかご存じでしょうか。
キャットフードの製造会社も、赤字で販売はしませんよね?
では、どうして安いフードが店頭販売されているのか。
その理由は、「安いキャットフードには、猫に必要のない穀物を使ってカサ増ししている」からです。
酷いものでは、”お肉使用”と表記されていても、実は捨てるような品質の悪い肉を使う会社もあります。
添加物を含む商品が多く、猫のための栄養というより、安く販売して売り上げをあげたいと考える企業側の戦略なのです。
以上のことが、「キャットケアスペシャリスト」の私が、安価なフードをおすすめしない理由になります。
毎日ブラッシングをする
毎日ブラッシングすることは、猫とコミュニケーションを取りながら健康チェックができる大事な時間です。
口内炎が起きた猫には特に、飼い主さんのブラッシングが、毛づくろいのかわりになります。
猫が毛づくろいで届きにくい背中周辺は、飼い主さんがブラッシングしてあげることで、毛と皮膚を清潔にしてあげましょう。
ブラッシングには、ストレス解消や皮膚の血行を良くする効果もありますよ。
使用するブラシは、猫に合った安全なブラシを使ってください。
皮膚を乾燥させない環境作りをする
室温が乾燥すると皮膚まで乾燥し、毛割れの原因になります。
毛割れしたら、毎日のブラッシングと合わせて室内の温度・湿度を猫の適正数値に保ってあげましょう。
加湿器を使って効果的に乾燥を防ぐこともおすすめです。
我が家ではシャープ製の加湿器はリビングの隅に置いて使っていますが、音も静かで邪魔になりません。
今回、我が家で使っている加湿器を紹介しましたが、加湿器を使わない方法もあります。
- 「加湿器を置く場所がない」
- 「猫のためとはいえ、加湿器を買うのは…」
このような場合は、部屋に濡らしたタオルを掛けておくことで、加湿器の役割を果たしてくれます。
乾燥した部屋があれば、1度試してみてくださいね。
ストレスを溜めないようにする
猫は敏感な動物で、小さな環境の変化でもストレスを感じてしまいます。
例えば、飼い主さんが引越をしたり新しい家族(他の動物)が増えたり、部屋の模様替えをしただけでもストレスに感じる猫がいるほどです。
ストレスは、他の病気を発症させることもあるので、小さな異変も見逃さずにケアしていきましょう。
動物病院を受診する
病気が原因で毛割れしている場合、毛割れの症状が見られた時点で、病気の進行が進んでいることが多いです。
特に泌尿器系の病気になりやすく、腎不全など完治が難しい場合の病気はいかに早期発見し早期対応できるかがとても重要になります。
口内の炎症についても、炎症を起こしている時点でフードや水を飲まない・毛づくろいしないことから、不健康なのは明白です。
そのため、動物病院を受診し、獣医さんにしっかり診てもらいましょう。
まとめ:猫の毛割れが起こる原因と治し方について
今回は【猫の毛割れが起こる7つの原因と4つの治し方】について、解説しました。
猫の毛割れする原因は多岐にわたり、それぞれにたいする治し方も違います。
原因はさまざまですが、一番怖いのは病気が隠れていることです。
毛割れは急にできるわけではありません。
日頃からしっかり観察し、出来るだけ毛割れしないような対応をしてください。
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