愛猫がブヒブヒ言いながら、過剰に毛づくろいすると止めに入るんだけど、全然言うこと聞いてくれなくて困ってます。
どうして被毛を念入りにべちゃべちゃ、毛づくろいしちゃうのか知りたいな。
今回は、こんな疑問にお答えします。
猫はお風呂に入らない代わりに、毛づくろいをして皮膚と毛を清潔に保っていますが、毛づくろいでブヒブヒ言う姿は心配になりますよね。
同じ場所を念入りに毛づくろいするので、毛がべちゃべちゃになります。
途中で気付いて、止めに入っても全く辞める気配もなく、いろいろなよからぬことを考えてしまいがちです。
今回は、猫の専門資格を持つ私が、”猫が毛づくろいでブヒブヒ言う理由”について解説します。
念入りな毛づくろいが続くことで、脱毛症や皮膚の炎症などに発展する恐れがあるため、具体的な理由から今後の予防・対策まで正しい知識を身につけていきましょう。
猫が毛づくろいでブヒブヒ言う理由4つ!ほとんどの原因はストレスだった!
猫が強いストレスを感じ続けていると、過剰な毛づくろいが見られる場合もがあります。
ちょっとした環境の変化や、大きな音が出たり賑やかな場所は、ストレスが溜まりやすいんです。
毛づくろいは、気持を落ち着かせようとする理由もあるため、ストレスの度合いによって毛づくろいが念入りなってしまうのでしょう。
猫が毛づくろいでブヒブヒ言う理由は、以下の4つになります。
- 生活環境の変化によるストレス
- 猫と関わる人(動物)が増えたことによるストレス
- 飼い主さんとのコミュニケーション不足によるストレス
- からだが痒い/痛い/違和感を感じている
4つの理由について、解説します。
生活環境の変化によるストレス
環境の変化を嫌う猫にとって、小さな変化でも敏感に反応し、ストレスに感じてしまいます。
飼い主さんからすると、「え、こんなことでストレスになるの?」と思うようなことも。
具体的な例をいくつか、ご紹介します。
- 愛猫のトイレ/ベッド/ご飯・お水のお皿の場所が変わった
- 部屋を模様替えし、家具の位置が変わった
なるべく変えないほうがいいですが、やむを得ず変えなくてはいけないときもあると思います。
そんな時は、なるべく猫のストレスを軽減できるように対策をたててあげましょう。
静かな場所に愛猫の落ち着けるスペースを作ってあげることで、ストレス軽減になります。
環境作りを行ってもなお、猫に他の症状(嘔吐や下痢など)が見られる場合は、動物病院を受診してください。
猫と関わる人(動物)が増えたことによるストレス
野生時代の猫は本来、単独行動する動物でした。
しかし、家猫となり完全室内飼いになった今では、飼い主さんにべったり甘える猫が多いでしょう。
飼い主さん家族全員に可愛がられて生活する中で、知らない(においの)人や他の猫(動物)が家族に加わることで、ストレスを感じやすい動物なんです。
例えば、赤ちゃんが産まれたり、他の猫も一緒に飼うことになったりすることで、猫に影響がでてしまうのね。
中には、今まで相手してくれていた飼い主さん家族が、赤ちゃんの対応や新しくきた猫の対応をすると、やきもちを焼く猫もいます。
やきもちを焼くことは、ストレスサインと言えるでしょう。
飼い主さんとのコミュニケーション不足によるストレス
野生時代と比べて、愛猫の相手が出来るのは、飼い主さんだけです。
唯一のコミュニケーション相手となる飼い主さんとの触れ合い時間がないと、ストレスに感じます。
狩りをして生活していた時代は、動く獲物を追いかけることで運動になっていましたし、遊びの要素もありました。
しかし、完全室内飼いになると獲物は当然いませんよね?
室内に動くものがないため、飼い主さんが猫じゃらしなど使って遊んであげるわけです。
遊びの中で、体を動かし運動にもなっています。
愛猫と飼い主さんがコミュニケーション不足になると、猫にとって十分な運動や遊びが出来なくなり、ストレスになってしまうのです。
猫とのコミュニケーション不足が理由のばあいは、一緒に遊んであげると改善されますよ。
からだが痒い/痛い/違和感を感じている
ある部分を長時間、べちゃべちゃ念入りに毛づくろいをしていたら、皮膚や毛にかゆみや痛みを感じている場合が多いです。
かゆみや痛みの原因はいくつかありますが、ノミ・ダニなどの寄生虫がいたり、カビや細菌が感染したり、フケがあったりと皮膚に炎症が起こっているなどが考えられます。
集中的に一部分だけを激し目に毛づくろいしているときは、要注意!
また、猫によっては首輪や服が気に入らなくてストレスに発展している可能性もあります。
首輪も服も、本来猫にとっては不要なもの。
飼い主さんが愛猫を心配するあまり、健康管理のために身につけていることもあるので、猫の性格やストレスに感じていないかは確認したほうがよいでしょう。
猫が嫌がることは、絶対にしないでね。
毛づくろいをしないことについては、こちらの記事でまとめています‼↓↓
猫毛づくろいが下手な理由3つ!ボサボサ/べちゃべちゃ/毛割れを上手にケア!
そもそも猫の毛づくろい(グルーミング)は必要なの?
毛づくろいが必要な理由は、以下の4つにまとめました。
- 毛並みを整えて清潔な状態にする/健康状態を保つ
- 体温調節をしている
- リラックスしたい
- 猫どうしでコミュニケーションを取っている
4つの必要な理由について、カンタンに解説します。
毛並みを整えて清潔な状態にする/健康状態を保つ
きれい好きな猫と知られていますが、お風呂に入れなくても問題ありません。
理由は、毛づくろいをすることで皮膚と毛を清潔な状態に保てるから。
猫の舌は、糸状乳頭と言われる突起があり、ブラシの役割をします。
猫に舐められると、ザラザラしますよね。
大根おろし器みたいで結構痛いですが、表面について余分な毛を舐めとっているんです。
毛づくろいを終えた毛が、ツヤツヤに輝いているのは、ブラッシング効果と言えるでしょう。
毛がからまっていてブラッシングでも整わないときは、フガフガ言いながら毛を噛んで整えることも。
するどい歯で、毛のもつれを取っているだね。
猫の唾液には殺菌作用があるため、毛づくろいすることで毛にノミ・ダニなど寄生虫がつきにくくなり、体の健康状態を良好に保っているのです。
体温調節をしている
猫は体内で体温調節ができません。
肉球でしか汗をかかないのも、そのためです。
「え?猫ってモフモフな毛があるから、冬は暖かいんじゃないの?」
猫好きな飼い主さんはご存じかと思いますが、そんなわけないですよね。
夏は自分の毛につけた唾液が自然蒸発することで体温を下げ、冬は毛の間に空気の層を作って体の熱を逃がさないように、毛づくろいをします。
体温調節をする意味でも、毛づくろいは必要なんです。
リラックスしたい(転位行動)
緊張が続いたり、ストレスや不安を感じると、リラックスするために毛づくろいをすることがあります。
毛づくろいすることで、セロトニンといわれる脳内物質が脳から分泌されるため、リラックスできるんです。
ストレスを感じやすいのは、以下の状況などが考えられます。
- 誰かが床に物を落とした音など突然聞こえた音に驚いたとき
- 走っていてどこかにぶつかったとき
- 知らない(においの)人がきたとき
他にもまだだくさんありますが、ストレスを感じると自分で落ち着かせるために、毛づくろいをするんです。
猫どうしでコミュニケーションを取っている
完全室内1匹飼いだとみられませんが、多頭飼いのおうちや外猫さんによくみられます。
猫どうしがお互いの毛を毛づくろいしながらコミュニケーションを取っていて、仲良しで信頼し合ってないと、なかなかみられない光景です。
猫が互いの毛を毛づくろいすることを、「アログルーミング」といいます。
自分では舐めることができない、顔周りや耳など首から上の部分や、背中の届かない部分などを毛づくろいしてもらうことで、全身ツヤツヤピッカピカになるんです。
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猫の毛玉がカチカチ(フェルト状)になる原因と予防法3つ!放置すると痛みがでることも
過剰な毛づくろいでブヒブヒ言わせないための対処法4つ
過剰な毛づくろいでブヒブヒ言わせないための対処法は、以下の4つです。
- ストレスの元を取りのぞいてあげる
- ブラッシングをしながら、健康チェックを行う
- 清潔な状態の皮膚と毛を保つお手伝いをする
- 愛猫と触れ合う時間を作ってあげる
4つの対処法について、解説します。
ストレスの元を取りのぞいてあげる
激しい毛づくろいを念入りに始めたら、原因のほとんどはストレスです。
一言で”ストレス”と言っても条件はいくつかありますので、生活環境を見渡してみたり、飼い主さんの接し方を思い出してみたりして、原因を探っていきます。
体表的な原因として、以下の例を参考にしてみてください。
- 猫のトイレ/ベッド/ご飯やお水の場所が変わった
- 室内の空間配置が変わった(部屋の模様替えをしたなど)
- 外で工事の音がし始めた
- 小さい子供が夏休み/冬休み/春休みで午前中から家にいる(にぎやか)
お住いの地域によって、まだたくさんあるのではないでしょうか。
「ストレスの原因は、これかもしれない」と思い当たることがわかったら、改善しストレスの元になることを取りのぞいてあげましょう。
ブラッシングをしながら、健康チェックを行う
猫は、毛づくろいでリラックスできるため、飼い主さんがブラッシングしてあげることで落ち着きます。
特に顔周りや背中の届きにくい部分をブラッシングすると、猫もすっきりするのではないでしょうか。
ブラッシングの効果には、体の表面についている抜け毛をとってあげるだけじゃなく、健康チェックを行うこともできます。
普段からコミュニケーションをとって触れ合い、皮膚や毛の状態をチェックすることで、炎症や病気への発展を事前に予防しましょう。
毎日触れ合っていれば、小さな変化にもすぐに気付くはず!
ブラッシングに抵抗がある猫には、短い時間ブラシに慣れてもらい、徐々に時間を延ばしてブラッシングできるようにするといいですよ。
健康チェックを行ったとき、気になる症状がみられたら、動物病院を受診しましょう。
炎症や病気に早く気付いてあげることで早期治療ができるので、「もしかして…」と思うことがあれば、専門家に診てもらってくださいね。
清潔な状態の皮膚と毛を保つお手伝いをする
皮膚や毛を清潔な状態にすると、ノミ・ダニなど寄生虫やフケ・ハウスダストなどが付着しにくくなります。
毛づくろいが苦手な猫もいて、体全体をきれいにできないこともあるので、しっかり助手として清潔にしてあげましょう。
動物病院でノミの定期駆虫する薬もありますので、かかりつけの動物病院で相談してもいいでしょう。
皮膚や表面の毛のブラッシング後、汚れもきれいに取り除いてあげると、かゆみが出ることも少なくなります。
因みに、わたしはシャンプータオルを使っていて、大判でやぶれにくいので気に入ってずっと使っています。
愛猫と触れ合う時間を作ってあげる
愛猫とのスキンシップは、とても大事です。
触れ合うことで、猫も飼い主さんの愛情を感じているはず。
嫌がるときに無理につかまえて触れるのではなく、猫からそっと寄り添ってきたとき、やさしく撫でてあげましょう。
大好きな飼い主さんが毛を撫でてくれることは、リラックスるするために毛づくろいをするのと同じ効果があります。
運動させることも重要なので、毎日5分だけでも猫と一緒に全力で遊んであげましょう。
猫じゃらしを生きた獲物のように動かすのが、ポイントです!
まとめ:念入りな毛づくろいでブヒブヒ言うときは…すぐにやめさせて!
今回は、”猫が毛づくろいでブヒブヒ言う…念入りにべちゃべちゃする心理”について解説しました。
猫が毛づくろいでブヒブヒ言い始めたら、それはストレスサインがほとんどです。
しかし、毛づくろいは必要なため、猫のストレスを軽減してあげることが必要になってきます。
「毛づくろいが必要なのはわかったけど、念入りに同じ部分をずっとベチャベチャ毛づくろいしてたら、さすがにやめさせたいんだけど…」と思うのは当然です。
念入りな毛づくろいでブヒブヒ言いだしたら、対処してやめさせましょう。
毛づくろい中、毛を舐めるだけじゃなくほぐすために噛むこともありますので、途中でとめるときはくれぐれも飼い主さんの手を噛まれないように気を付けてくださいね。
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